最近はじめた二つのこと

 先週から、毎朝犬の散歩をすることになりました。私が飼っている「アフル」という黒のラブラドールではありません。小さな雑種の柴犬です。この散歩をすることになったのは、飼い主が病気で倒れ愛犬の散歩ができなくなったからです。詳細な理由はともかくとしても、困っている人が目の前に現れると、ついついできる範囲でお手伝いをしたくなったからです。
 この6月から7月にかけて2つの定期的にする二つの仕事から解放されたことも手伝ったと思います。朝6時、先ず愛犬アフルの散歩です。6時45分には、朝ごはんと水を飲ませ、自転車で約10分走り、散歩を頼まれたお宅にうかがいます。犬の名前は「ハッピー」ちゃんです。まだ1週間しかたっていませんが私の足音を聞くと、家の陰から顔を出してうれしそうに尻尾を振って挨拶をしてくれようになりました。
 リードをつけていざ出発です。小型犬ですから、さしたる力もいらず、他の散歩中の犬に出会っても気楽にすれ違います。愛犬アルフとは雲泥の差です。約40分間の散歩をして戻ってきます。家に着くと新しい水を準備して飲ませます。勿論、ご飯をあげます。
ただ、それだけの仕事です。しかし、終わるとなともいえないさわやかな気分になります。その理由を考えています。
 もう一つ、一人暮らしの老人を尋ねて、話し相手をして欲しいとたのまれました。これは一週間に一回約1時間ということで、この働きもはじめました。この方は相当人嫌いになっていて、家族さえも寄せ付けないような方です。ご家族のお話ですと約1年間もお風呂に入っていないそうですし、着替えもしていないようです。
「ごめんください」と挨拶をすると、途端に「帰ってくれ」との返事でした。しかし、ご家族の方から、食べ物と飲料水を預かっておりましたし、切れている洗面所の電球を取り替えて欲しいと頼まれていましたので、様子をみて「修理をさせてください」と声をかけ、電球を取り替えてきました。最初は拒否的態度でしたがその後穏やかに2言、3言おしゃべりをして帰ってきました。これかれの変化が大変楽しみです。やがておしゃべり相手になれたらと思いながら帰ってきました。私達の周囲には案外ちょっとした助けを必要としている人々がいて、困っているのだと知りました。
「あなたがたが、これらのわたしの兄弟たち、しかも最も小さい者たちのひとりにしたのは、わたしにしたのです。」                     マタイ25:40