空気を切り裂くようにして

9月11日(金)実に爽やかな秋の一日でした。どうしても足利市に行かなければなりませんでした。普段ならニッサン・マーチに乗って行くところです。しかし、あまりにもバイクく日和なので、息子が置いっていったホンダ250ccのバイク、アメリカンで行くことにしました。

普段は50ccモンキー・バハに乗っていますが、250ccのバイクには乗るのは約10年ぶりぐらいです。早速ジーパンにジージャン、短ブーツに着替えてエンジンを始動しました。しばらくぶりなのでちょっとエンジンがかかり難かったのですが、何とかかかりましたので走り出しました。適当なスピードまでエンジンを回すと、エンジンの振動が体全体に響いてきます。この振動音を体で感じるのは本当に久しぶりです。又頬やジージャンから入ってくる風に煽られるのも久しぶりでした。実にいい気分になりました。バイクのことをアイアンホースとは良くも言ったものです。確かに乗っている姿は乗馬に近い感じがします。勿論馬よりは大分低いですし、景色は相当異なるでしょう。馬の場合は跳ねますからそれに合わせて乗り手も飛びはね馬のリズムに合わせて、尻にかかる衝撃を少なくする必要があります。姿勢は同じようですがスーと進むバイクは馬以上に快適です。
バイクは空気を切り裂いて前に進んでいく感じがします。ですから刃物のような気がします。男性は一般的に刃物を好みます。ナイフや鉈をもって野外に出ると、何かを切りたくなります。よく子供をつれて近くの山に出かけました。そして、篠竹を切っては、笛を作り遊んだものです。刃物には人をひきつける何かがあります。
それに比べて車は空間が移動するといっても過言ではないでしょう。ちょうど一人部屋や書斎の椅子に座ったままで部屋が移動する感じがします。ですから、空気を切り裂くと言う感じはまったくありません。バイクは移動するというよりは切り裂いていく感じです。それだからでしょうか、自然の中に放り出されたようで、直接自然を肌で感じることが出来ます。このあたりがバイク好きにはたまらないのかもしれません。うしろのものを忘れてひたすら前に進み、切り裂いていく感じ、大変ポジティブで心の高揚感が生まれてきます。それが人を解放させるのでしょうか。それで幾つになっても男性を魅了するのかもしれません。帰宅したのは午後3時、程よい疲れを感じた大変良い一日でした。今度は、もう少し仕事でなく、ただなんとなく一人でバイクで遠出をしたくなりました。